親戚のS君が、子猫を保護して自宅へ連れて帰ってきました。
ですが、S君は家族の猛反対にあい、自宅では飼えないことになってしまいました。
こまったS君、我が家へ電話をしてきました。
「里親募集もいいけど、TNRという選択肢もありるよ」と・・
が!「TNR」という言葉自体を知らないS君。
出しゃばりな私が知っている範囲で「TNR]について、S君に説明をしました。
今回は、S君に説明した内容をあなたにも知ってもらいたいので
「TNRとはどのような活動なの?地域猫として生きる選択肢を!反対意見もあるのよ」を詳しく書いていきますね。
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目次
そもそもTNRとは何?どのような活動なの?
実は、私も「TNR」の内容を知ったのは、つい6年くらい前です。
それまでは「なんとなく耳にしていた」ぐらいなのです。
その現実を知ったのは、我が家にキジトラ猫と白黒猫を迎えた後なのです。
そして、「TNR]という以外の呼び方にも遭遇しました。
それは、「さくら猫=地域猫」と呼ばれていることを知ったのです。
TNRとは
TNRは以下の頭文字を取った用語です。
- Trap(トラップ): 捕獲器などで野良猫をつかまえて
- Neuter(ニューター): 避妊手術や去勢手術をして
- Return(リターン): 猫を元の場所に戻す
出典:のらねこ学入門
5年前のあたしの「TNR]の言い方は・・
- T = とっつかまえて
- N = 新しい体になって
- R = リリースする
まあ、近いっちゃ近いけど、違う意味にとれますね~(苦笑)
TNRの活動
猫を捕獲して避妊・去勢手術をして元に戻すことだけが目的ではなく、猫が子猫を生んで猫の頭数が増えるのを防ぐのです。
外で生活する猫の平均寿命は5年と言われています。
その、猫生を全するお手伝いをすると思ってください。
ご飯をあげるときに猫の醜いケガ・病気を見逃してはいけません。
ボランティアとして参加するあなたは、その猫を連れて病院へ行くこともあるからです。
さくら猫と地域猫は?
避妊・去勢手術の時に、「耳カット」と呼ばれる耳の先をV字にカットした猫のことを指します。
避妊・去勢したよ~とお知らせする意味があり、TNRした猫を再度捕まえることが防げます。
出典:どうぶつ基金
ただし、病院によってはV字カットをしない所もありますので、
あなたがV字カットしたいことを病院で相談してくださいね。
このように、耳カットされた猫は「さくら猫」と呼ばれています。
耳カットの形が、桜の花びらの形に似ているから!だそうです
さくら猫や、TNRされた猫の別の言い方です。
TNRの方法は?
捕獲器を使うのが一般的です。
あなたは捕獲機を持っていないと思います。
その場合、あなたの住んでいる地域で「ボランティア活動」をしている団体さんに問い合わせてください。
無償で貸し出していただけると思います。
ただ、捕獲したことがないあなたは戸惑うことが多いと思うので、捕獲に関しては各ボランティア団体さんと協力の上、猫を捕獲してください。
そして、病院へ連れていき避妊・去勢手術をしてくださいね。
ただし、術後数日は自宅で様子見が必要です。
麻酔から覚めずに命を落とす子、体調が急変して嘔吐などを繰り返す子もいますのでゲージなどを準備して必ず術後経過を見てください。
費用はいくらかかるの?
TNRするにあたって一番気になるのが、費用ですよね?
この費用は、あなたが住んでいる場所によってまた、病院によって金額は違います。
ただ単に「避妊・去勢手術代」として請求されるか、TNRボランティアなので格安でOKという病院もあります。
こればかりは何とも言えませんので、あなたが「TNRしたい猫なのですが」と、病院へ問い合わせしてください。
たぶん、1匹 15,000円あれば大丈夫かと・・思いますんで、しっかりと病院で金額を確認してくださいね。
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TNRに反対意見もある
TNRに反対の人もいるのは事実です。
それは、
- 自宅の庭が糞尿被害、スプレー行為にあった
- 発情期の鳴き声がうるさい
- 猫に傷付けられた、ケガをさせられた。
- 畑を荒らされた、ごみ置き場が荒らされた
- 小鳥が襲われた(飼っていたウサギなど小動物が襲われた)
- 家の中に入り込んで暴れた
- 車のボンネットや屋根に上がって、車に傷がついた
- 餌やりさん、ボランティアさんとトラブった
など、人とそれぞれです。
そして海外では、TNRした猫がリスや小鳥などの小動物が襲われたという記事もあります。
そのため、「TNRをやめろ!」と罵声をボランティアさんに浴びせた事例もあるそうです。
その国では、リスが車にはねられて道路に横たわっているというに猫は害獣に指定されたそうです。
TNRの効果は?
TNRの効果は、地域によって全く違うことになっています。
猫の数が減った地域もあれば、逆に増えた地域もあるそうです。
成功した例
成功例として、身近な兵庫県!(団体名・地域は控えさせていただきます)
TNRに関して行政の参加、住民への説得、ボランティア活動する人たちへの教育
この3つの団体さんが話し合い、問題がでたらその都度解決する!
このように行政、住民、ボランティア団体さんが本音で話し合いをし、問題を解決してTNRを成功に導いた地域も多々あります。
このような地域は、TNRは成功したと言っていいと思います。
失敗の場合
成功例があれば失敗例もあります。
それは、「猫を捨てに来る人が増えた、行政が手を引いた」など、
また虐待の対象になったり、新薬開発のためお金になるとわかると猫を連れ去った。
お気に入りの猫を、許可なく連れ去ったなどです。
TNRのまとめ
TNRとは
- Trap(トラップ): 捕獲器などで野良猫をつかまえて
- Neuter(ニューター): 避妊手術や去勢手術をして
- Return(リターン): 猫を元の場所に戻す
- 地域によっては耳カットをし、さくら猫と呼び、地域の方の協力のもと生活していく猫である。
- 成功例も多々ありますが、失敗してしまった地域もあります
TNRは野良猫の数を抑制するためにかなり昔から行われてきた取り組みだそうです。
具体的には上にあげたようなものです。
これを実践する場合には、不妊・去勢手術済みの猫を誤って再度捕まえて手術してしまうことのないように、
(実際、保護団体さんでは再捕獲があるそうです)
目印として耳の先端に楔型の切り込みを入れるのが一般的です。
あなたが住む街で野良猫を見かけたとき、注意深く観察してください。
このような目印が見つかるかもしれませんよ。
「あった!」となれば、その付近ではTNRまたは地域猫活動が行われている証拠です。
もし興味を持ったのならば、近所で実際に活動をされている方とお話をしてみたり聞いてみたり、活動に参加してみるのもよいのではないでしょうか。
S君、あなたも「言うは易く行うは難し」なので、出来ればボランティア団体さんと協力しながらその時を迎えてね。
アイキャッチ画像 出典:tenki.jp
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